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物価高の時代の貯金は正解なのかどうか?

皆さん、こんにちは。

 

 いよいよ秋の気配を感じられる気温になりましたね。暑さ寒さも彼岸までとは言いますが、まさにそんな感じの陽気となりました。夜寝るときなどは冷房がいらなくなりました。窓を開けて寝ていたら寒いくらいです。このようなタイミングでは体調を崩しがちなので気を付けていただければと思います。

元本保証の預貯金は果たして安全と言えるのか?

 自民党の総裁選が始まりトピックの一つに物価高対策が必ず出てきます。それくらい庶民の生活感覚からすると物価高で生活が苦しくなっているということが自民党にも届いているということでしょう。総裁候補が口々に言うのは経済の成長と賃上げです。当たり前のことなのですがこれがなかなかうまくいかないので生活が苦しくなっているわけです。10月から最低時給が上がりますが賃上げは一応なされてはいます。しかし賃上げ以上に物価高が進んでいるので実質賃金が下がっているのが現状です。だからこそ個人的には手取りを増やす政策を速やかにしていただければ可処分所得が増えるので生活苦が和らぐのではないかと考えていますが自民党は国民民主党との約束を反故にしたのでやる気は全くないのでしょう。

 

 そこで元本保証されて安心安全とされていた預貯金が本当に安心で安全なのかについて考えてみたいと思います。今、目の前に100万円の札束があったとしましょう。それが目減りすることなく10年後も100万円の札束で存在していたら元本が保証されているということですね。銀行などに預けていれば幾ばくかの利息も付きます。しかし、物価高の昨今の事情を考えるとこれはリスク要因と言えます。どういうことかというと今現在、100万円で買えたものが10年後は110万円ないと買えないとしましょう。1年で1%物価が上昇して10年後に10%になったということです。将来の10%の物価高を反映して現在の100万円を価値に換算すると90万9千円となります。物理的には100万円の札束ですが価値は90.9万円ということになり目減りしています。これって損をしていることだから元本は確保されていますが価値は確保されていないということです。

現在の100万円が物価上昇率2%で10年後どうなるか?

 上の図は現在の100万円を何もせず物価上昇率が毎年2%だった場合、どれくらい価値が目減りするかをまとめたものです。10年後には約82万円になるので10年間で18万円も価値が目減りすることになります。これって何もしないリスクと言えますね。デフレはこの逆で現金の価値が上がるのですがインフレは価値が目減りします。デフレ時代の預貯金は正解でしたがインフレ時代は資産運用が必要だということです。

 

 資材が高騰してコストが上がったことによる「コスト・プッシュ型インフレ」からインフレが始まりましたが人手不足で供給が減ったことにより需要を賄いきれず結果としてインフレになるケースが増えており今後も続くと思います。代表的な例はコメ価格の高騰がこれです。このようなインフレは今後他の業界でも起こり得ます。本来であれば欲しいという欲求=需要に対して供給が追い付かず物価が上昇し、業界が儲かって給料に還元され、そこからさらに需要が増える「ディマンド・プル型インフレ」が起こると景気が拡大していきます。今はこうなるか経済が息切れしてしぼんでしまうかの瀬戸際に立っている状態だと私は思いますので国会議員の方には頑張っていただきたいと思います。

 

 自衛策としてお金の価値が目減りしないように資産運用をしてインフレ率以上の投資成果を出す努力が求められています。そのための制度としてNISAやiDeCoが用意されていて活用することが望まれています。アメリカの大統領だったJ・F・ケネディの就任演説で「国家があなた方に何かをしてくれることを期待するのではなく、自分が国家のために何ができるのかを問うて欲しい」という言葉があります。私はこの言葉が好きで研修などでもよく使うのですが自分の身は自分で守る必要が出てきているそんな時代なんだと思います。リスクをどこまで許容できるかを自分で考えなくてはいけないということです。このような流れで岸田総理の時に「資産運用立国日本」という政策が掲げられました。やるかどうかはご本人が選択すればよいのですが物価上昇をただ嘆くのではなく、自衛策を自ら講じなければいけないということは考えなくてはいけないタイミングになったということです。

 

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