皆さん、こんにちは。
今日はWBCの決勝戦でした。日本は残念ながら準々決勝で負けてしまいましたが、日本に勝ったベネズエラがアメリカと戦いました。結果はベネズエラが3-2でアメリカに勝って初優勝となりました。おめでとうございました。優勝したチームに日本が負けたのだと思えば残念ではありましたが仕方ないというあきらめもつきますね。それにしてもベネズエラは強かったです。
さて、本日の日経新聞一面に掲載されていた、王子ホールディングスが2026年春以降に入社する社員を対象に「退職一時金」を廃止し、その原資を月給(初任給など)の引き上げに充てるというニュースは色々と考えさせられました。
1. 50代:逃げ切りか、それとも「梯子」を外されるのか
これまで「日本型雇用」に慣れ親しんできた50代のベテラン層にとって、今回の変革は複雑な心境をもたらすでしょう。
- 制度の維持と「功労金」の守り⇒ 王子HDの場合、既存の社員については退職金制度が維持されます。しかし、制度の本質は「従業員を真面目に長期間働かせる装置」として機能してきました。後輩世代が「今、もらえる給料」を重視する仕組みに移行する中で、自分たちの世代だけが古い慣行に依存しているという構図が鮮明になります。
- 「終身雇用」という前提の揺らぎ⇒会社側が「終身雇用を前提とした制度は実態に合わない」と明言したことは、ベテラン層にとっても心理的なプレッシャーとなります。制度は守られても、企業文化が「長期勤続の優遇」から「成果や市場価値の重視」へとシフトすれば、キャリア晩年における社内での立ち位置や評価基準が変わっていく可能性があります。
2. 20代(新入社員・入社5年目):自由とリスクが隣り合わせの「市場価値」時代
これからキャリアを築く20代にとって、この変化は概ね歓迎されるものですが、同時に自己責任の側面も強まります。
- 「今」の報酬が増え、選択肢が広がる: 王子HDでは一時金の廃止分を充てることで、初任給が前年比で約1割引き上げられます。物価高に直面する若者にとって、不確実な数十年後の退職金よりも、今の生活を支える月給が高いことは大きな魅力です。また、転職が一般的になる中で、若いうちに低い給料で我慢して働く理由が薄れていきます。
- 資産形成とキャリア自律: 退職金という「会社任せの貯蓄」がなくなる代わりに、若いうちから自ら資産形成を行う意識が求められます。セガサミーHDなどの例では、20代の約7割が退職金の前払いを選択しており、若年層の「手元資金」を重視する傾向が顕著です。
- 「会社への依存」からの脱却: 勤続年数に応じて退職金が急増する仕組み(「バックロード型」)は、ある種の「足かせ」でもありました。この足かせが外れることで、20代は自分のスキルや市場価値を基準に、より柔軟にキャリアを選択できる(=転職しやすくなる)環境が整います。
結論:変わる「働くこと」の契約
退職一時金は、明治維新後の工業化から高度成長期にかけて、労働者を長く引き留めるために普及した制度です。しかし、人材獲得競争が激化する現代において、もはや「長くいること」に報酬を払う余裕は企業にはありません。
この動きは王子HDに留まらず、他の一流企業へも波及していくでしょう。50代にとっては「守りのキャリア」をどう完遂するか、20代にとっては「攻めのキャリア」をどう構築するか。世代を問わず、自らの足で立つ覚悟が問われる時代が来ています。
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